前田藤四郎画伯(1904−1990、春陽会)の作品展が大阪府立現代美術センターで開催された。同センターでは、前田画伯の版画51点を所蔵している。今回の作品展は前期・後期の二つのパートに分けられ、次のようなタイトルのもとでの展示であった。
前期:6月30日ー7月12日「美しきエスプリ」(1929−1963)
後期:7月14日ー7月26日「自画像と宇宙人」(1964−1983)
前田画伯は、兵庫県明石市の生まれ。明石中学(現明石高校)を経て神戸高商(神戸大経済・経営・法学部の前身)に進学した。在学中に美術のクラブ青猫社を創設した。大正時代末期から昭和の初めにかけて、青猫社からは4人のプロの画家が育った。前田画伯もそのひとり。そのほか妹尾正彦(独立美術)、井上覚造(二科会)、山崎隆夫(国画会)といった画家たち。
1927年(昭和2年)神戸高商を卒業後一時松坂屋宣伝部に勤務して会社員生活を送った前田画伯。短期間で松坂屋を退職。その後、シオノギの広告等の商業美術の分野に携わりながらプロへの道に進む。特に「版画」の分野で活躍、1937年朝日新聞社賞、1939年春陽会賞、1957年大阪府芸術賞を受賞する。
JR大阪駅中央コンコースに噴水がある。その噴水の頭上に、大阪の四季の風物や祭りをモチーフとした大きな陶板画レリーフが飾られているが、これは前田画伯の作品。
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