上久保敏(かみくぼ・さとし)大阪工業大学助教授の『日本の経済学を築いた五十人 ノン・マルクス経済学者の足跡』(2003年・日本評論社・2500円)が刊行された。福田徳三(1874-1930)以下50人の経済学者の経歴と業績が、簡明に纏められている。
50人の中には神戸大学経済・経営・法学部の前身校である神戸高等商業学校(神戸高商)で教授をつとめた津村秀松、坂西由蔵、飯島幡司が登場する。また、神戸高商が大学に昇格してできた神戸商業大学教授をつとめ、更に戦後の学制改革により誕生した神戸大学経済学部教授となった宮田喜代蔵も50人のひとり。以上のほか、本書の索引には内田銀蔵、田中金司、丸谷喜市、水島銕也、水谷一雄等神戸高商から神戸大学に至る間で校長や教授をつとめた諸先生の名が出てくる。
そのほか、神戸大学関係者として、神戸高商を卒業して一橋大学の前身校東京商科大学で学び一橋大学教授をつとめた中山伊知郎、鬼頭仁三郎、赤松要や、同じく神戸高商の卒業生で小樽商大の前身小樽高等商業学校の名物教授だった大西猪之助も50人の経済学者の一人として取り上げられている。また、「50人」以外で索引に名が出ている大塚金之助、高垣寅次郎(ともに一橋大学教授)も神戸高商の卒業生。
上久保敏教授は1963年の生まれ。東京大学経済学部で早坂忠教授の指導を受けた。三和総研(現UFJ総研)を経て2002年から現職。古書店をまわり戦前の経済書をあつめるという地道な努力により、本書ができあがった。本文中に、ところどころで「感動的な古本との出会い」も語られている。このような経済書は珍しい。
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