伊藤宗彦助教授(経済経営研究所)のデジタル機器企業に関する新著
伊藤宗彦助教授(経済経営研究所)の新著「製品戦略マネジメントの構築 デジタル機器企業の競争戦略」が、有斐閣から刊行された。定価は3500円+税。
デジタル機器分野の製品や流通に関する新聞・雑誌情報は膨大なものである。さまざまな電子機器を日常的に使用してきた若い世代は、日本の電子技術は世界でもトップクラスであるという強いプライドを持つ。確かに、アナログ技術を駆使した時代には、日本の持つ繊細かつ迅速な技術革新力は世界でも際立って優秀であり、世界中の人々の生活に大きな貢献をしてきた。
一方、ブラウン管が液晶やプラズマに、ビデオはDVDに、銀塩カメラはデジカメにというデジタル技術への変換の波は、1990年代後半に瞬く間に世界中に広がった。このような技術転換は、東アジア諸国興隆の大きなきっかけとなり、もはや、日本企業だけがデジタル機器産業での中心プレーヤーとはいえなくなってしまった。
本書では、世界経済に大きなインパクトを与えるデジタル機器の製品戦略とはどのようなものであるかを、詳細に分析している。この分野は、携帯電話やパソコンでも明らかなように、製品仕様や生産に関しては、完全にボーダーレスとなっている。例えば、携帯電話産業などでは、アメリカでチップセットが生み出され、台湾でハードウェアが設計され、韓国で開発されたソフトウェアを用い、日本製の超高密度なプリント基板上に世界中から集められた部品を、中国が実装・組み立て・検査を行い、ヨーロッパや南米で使用される。こんなことが日常的に起こっている。
以上のようなボーダーレス化、言い方を換えれば、世界的な文化を共有する製品を開発・産業する戦略立案力は日本企業に十分に備わっているのか。この課題への”答え”を探究する目的で本書は書かれている。本書の著者伊藤宗彦助教授は、1981年名古屋大学工学部卒業、同年松下電工に入社。その後、神戸大学経営学研究科博士課程前期及び後期を修了した。商学博士。
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