「神戸大学基金創設に関して、六甲台後援会基金と併せての協力お願い」―(社)凌霜会
神戸大学基金が創設され、全学的に募金活動が始まりました。今、わが国で進められている大学改革は、並みの努力で達成できるほど単純なものとは思えません。
基金に関して言えば、凌霜会は既に3年前から、六甲台後援会募金を改めて会員の皆さんにお願いし、多大のご協力を頂いていますが、この度は並行して、この神戸大学基金の募金推進にも努めなければならないと考えます。
機関紙「凌霜 2007年(平成19年)5月号―第373号」巻頭に新野理事長の協力依頼メッセージを掲載しておりますが、下記にも同文を引用して協力をお願いする次第です。
「神戸大学基金の発足に当たって」
社団法人凌霜会理事長 新野 幸次郎
「天は自ら助くるものを助く」。これは周知の名言であり、大学も例外ではありません。優れた研究・教育を行っておられる先生方の所には自然に資金も人も集まるものです。しかし、その優れた先生方は、その大学の内部で養成するか、または、外部から招聘するかしなければなりません。外部から招聘する時には、他大学より恵まれた研究・教育の条件が保障されているかどうかが一つの条件になります。また、優れた内部の先生の場合でも、今、大学は実に多数になり、しかも大学間競争も激しくなりましたから、余程傑出していないと資金獲得は難しくなりました。従って、よい大学を創り、維持しようと思うと、どちらにしても、それを可能にする資金的保障をすることが何よりも必要になります。
そんなこともあって、私もかねてから凌霜会員の皆さんに、母校五部局のために六甲台後援会への寄付をお願いしてきました。お蔭さまでそれを呼びかけさせて頂いたこの三年間だけで、皆さんのご協力を得て、寄付金総額は五千万円を超えるようにもなりました。
今年は、皆さんからのご寄付を受け入れている財団法人神戸大学六甲台後援会が創設されて、ちょうど五十周年を迎えます。これを記念して別に説明させて頂くように、六甲台後援会と社団法人凌霜会が主催者となった講演会やシンポジウムを開催するほか、五十周年を記念した幾つかの事業も行いたいと考えています。
今後とも引き続いて皆さんのより強いご支援をお願いしたいと考えています。
ご承知のように、六甲台の部局は、十五年前に文部省の要請もあって創設された独立研究科である国際協力研究科以外は、旧制大学として充実・運営され、旧帝大の一部の社会科学系学部よりも整備されてきた面もあります。しかし、新制神戸大学になって昇格した他の学部は、旧帝大に比べると研究所の整備はもちろん、講座数、教員数などでも残念ながら整備されない状態が続いていました。幸いにして神戸大学では、各学部ともその点を補う大きな努力が今日まで重ねられてきました。しかし、そういう格差のある中で、ご承知のように国立大学は法人化されました。国からの運営交付金でも、旧帝大は押しなべて神戸大学よりも多く、東大は神戸大学の四倍近く、また京大も三倍近く、阪大でも二倍近い金額になっています。しかも、法人化のもとでは、効率化係数として毎年一%ずつ交付金は減らされていきます。そのため、各大学が従来の活動を維持していくためにも、いわゆる競争的研究資金を所属教員の努力で増額していくか、企業、卒業生などの寄付金を調達していくしかありません。また、もし自主的に大学間格差を少しでも小さくしていこうとすると、神戸大学は旧帝大以上にそういう努力を強化していかなければなりません。それもあって、このたび野上学長は、「神戸大学基金」を呼びかけられることになりました。その趣旨と受け入れ体制とは、本誌と同封された「 趣意書」 、「ご寄付いただく方法」 および、「 基金創設記念事業・寄付者名称記念事業」の通りです。これはひょっとすると分かり難いかもしれませんが、「基金創設記念事業」では、①海事科学部と②医学部の研究推進拠点づくりと、③農・工両学部の安全・安心研究拠点に加えて、④国際会議でもやれるような六甲台講堂の改修があげられています。この①、②、③については、それぞれの学部が既に関連企業やそれぞれの学部卒業生の皆さんの協力を呼びかけておられるようです。また、「寄付者名称記念事業」というのは、例えば、企業または個人の名称の付いた大学への寄付講座の設置とか、特別の独立寄付金ないし研究施設などの寄贈などのことです。それ以外にも、在学生および留学生への奨学金制度の確立とかいったことを含めて総額三十億円を目標額にしております。
ご覧頂くように、「基金創設記念事業」には、特に六甲台五部局のためというものは入っていません。しかし、ご説明しましたように、旧帝大などとの全体としての大きな格差を少しでも縮少しようとすれば、こうした基金計画では、まだ十分とは言えないほどの状況です。私も出来る限り、個人的に存じ上げている企業にお願いして神戸大学基金の推進のために働きたいとは思っており、若干の企業にはお願いもしています。また、私個人としても従来通り六甲台後援会とともに今回の神戸大学基金に対しても分相応の協力はさせて頂くつもりです。
そこで、この際、凌霜会員の皆さんも、私同様、所属または関係企業に働きかけて下さるだけではなく、各個人としても従来通り六甲台後援会と、この度の神戸大学基金の双方について、ご自由なご判断でご協力のほどをお願い申し上げる次第です。皆さんどうかよろしくお願いいたします。