『伝える─阪神・淡路大震災の教訓─』が、ぎょうせい社から刊行された。定価は、1886円+税。本書は、神戸大学工学部室崎益輝名誉教授(現関西学院大学教授)が座長をつとめる阪神・淡路大震災復興フォローアップ委員会が監修し、兵庫県が編者となってできあがった。
未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大震災。被災者同士の助け合いに加え、ボランティアの献身的な活動をはじめ、国内外からの応援により、被災地の復旧・復興が進展した。兵庫県が中心となり、震災の経験と教訓を後世に伝えようとする取り組みが進められてきた。このプロジェクトは、その後の日本列島で多発する自然災害の検証をも取り込み、着実に進化している。
阪神・淡路大震災に関わる幾多の教訓は、未来の安全な地域づくりや、世界の豊かな社会づくりに欠かすことのできないものである。これを世界に発信し未来に伝承することは、被災地として避けられない歴史的使命といえよう。このような観点から本書は生まれた。
本書は2005年(平成17年)に提言された「復興10年総括検証報告書」に基づいて、震災の復旧・復興から100の教訓を抽出。被災者の関心事の推移に着目して、「いのち」「暮らす」「創る」「支える」の4つの切り口で整理し、震災での教訓をどう生かすか、具体的な施策や背景などをまとめて出来上がった。自治体防災関係者や災害救援NPO、自主防災組織関係者必携の書である。
前述のように、阪神・淡路大震災復興フォローアップ委員会の座長は、室崎益輝関西学院大学教授(神戸大学名誉教授)。地主敏樹教授(経)も同委員会メンバーの一人である。また、顧問として、新野幸次郎元神戸大学学長(財団法人神戸都市問題研究所理事長)、野尻武敏(経)名誉教授(財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構顧問)も名を連ねている。 |