日経BP社から、立命館大松尾匡教授(1992年経博修了)『対話でわかる 痛快明快経済学史』が刊行された。定価は1600円+税。本書の目次は以下のとおり。
第1章・・・・・・アダム・スミス
第2章・・・・・・リカード
第3章・・・・・・マルクス
第4章・・・・・・ジェボンズ、メンガー、ワルラス
第5章・・・・・・マーシャル
第6章・・・・・・ケインズ
第7章・・・・・・ヒックスからサミュエルソンへ
第8章・・・・・・フリードマンと反ケインズ革命
終 章・・・・・・そして経済学の現代へ
目次を見ると、経済学史の入門書のように見えるが、本書はノンフィクションの形式で、分かりやすく経済学史に登場する学者たちの理論、歴史的背景、人物像を描いている。冒頭にいかのように、本書に登場する人物の紹介(抄録)がある。
○江古野ミク(えこの・みく)
物語の主人公で、某私立大学経済学部の女子学生(19歳)。近所の「占い師」のじいさんに受験前に勧められて、経済学史の勉強に興味をもつ。入学後、ゼミの根上先生から毎回出される課題のために、この「占い師」のじいさんから、「降霊」と称して語る大物経済学者達の「霊」の話を聞く。
○根上のぞみ(ねあがり・のぞみ)
江古野ミクのゼミの担当教授。専攻は経済学史、独身。
○謎の「占い師」じいさん
江古野ミクが子供の頃から近所で怪しい占い屋を開業しているじいさん。ミクからゼミの課題の相談を受けて、アダム・スミスの「降霊」をしたことをきっかけに、次々に歴代大物経済学者の「降霊」をしてみせる。
以上のように、経済学の書としては極めてユニークなもの。あとは読んでのお楽しみ。20年、30年前に経済学を学んだまましばらくお休み。そんな元経済学徒が再び勉強してみようと思った時に、この本を手にとって見たくなるかもしれない。
本書の著者である松尾匡(まつお・ただす)さんは、1964年生まれ。金沢大学経済学部卒業、神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。故置塩信雄教授の晩年の弟子として知られている。現在は、立命館大学経済学部教授の職にある。専門は理論経済学。論文「商人道!」で第3回河上肇賞奨励賞受賞(『商人道ノスヽメ』として発刊)。著書に『はだかの王様」の経済学』(東洋経済新報社)、『セイ法則体系』(九州大学出版会)などがある。 |